自分でメンテナンスを試みることで道具の本質を理解できる

素人がメンテナンスに手を出すと何かしら失敗する

メガネのレンズは熱湯に弱い。それを知らず自分でフレームの角度を直そうなど思い立った好奇心あふれる素人がレンズをダメにしてしまう…ままある事と思います。以前私も知らずにメガネに湯をかけた事があります。温度が低かったため無事でしたが、買ったばかりの上等なコーティングレンズをダメにするところだったと、後から知って青くなりました。

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大切な、万が一にも失敗できないような品であれば、メガネに限らず、まずは専門家に相談するのが筋というものでしょう。専門家、即ち、ある分野において知識の偏重や不足を極力無くし、物事の因果関係を幅広く見通せる人であれば、あまり失敗しません。

素人は失敗してナンボ、を前提とした道具を使う

専門家を目指すわけでなくとも、少し何か出来るようになりたい、初心者を脱したい…と思うと、自分で色々試しながら本質を探っていくことになります。そのためには「初心者向けだけど、ちょっと良い品物」を使い込むことが肝要と考えます。何故か。

  1. 高級品をすぐダメにしてしまうと金銭的損失が大きく、やる気をなくす
  2. あまりに安物だと、使いにくくてやる気をなくす
  3. また、安物はメンテナンス出来ないので慣れる前に買い替えになる

メンテナンス次第で7割くらいの性能をずっとキープ出来る品物が、はじめての道具としての目安になるでしょう。どんどん試して、場合によってダメにしてしまっても、その時は専門家に相談すれば良いことです。

私は幼少時から工作が好きでした。そのルーツを辿り記憶を巡らせると、6歳の時に与えられた切り出し小刀に突き当たりました。当時、1980年代後半の時点では、児童全員が鉛筆を小刀で削って筆記用具としていました。私が与えられた小刀は上等な鋼で出来ており、手にしっくりくる木のグリップ、刃に吸い付くようなサヤ…と、明らかに良い品物でした。恐ろしく良く切れ、手を動かした方向にそのまま動き、またそのため手の使い方が悪ければ当然怪我をする、とても素直な道具でした。使い方の良し悪しも、切れ味が落ちた刃を研ぎ直していると実感として伝わってきます。そうして工作を段階的に学んできたように思います。過去の転居のごたごたで紛失しましたが、残っていれば今も使えていたでしょう。

道に具えると書いて道具。自らの成長を「道」とすると、失敗を繰り返しながらも傍で共に歩んでいくパートナーこそ、良い道具ではないかと考えます。